夜中に子どもが突然「耳が痛い」と泣き出したとき、スマホで夜間救急を探し始める前に、確認しておきたいことが3つあります。救急外来で見ていると、その夜のうちに動くべき子と、朝まで待ってよかった子は、かなりはっきり分かれます。救急科専門医が、小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版と厚生労働省の手引きをもとに整理します。
結論:確認するのは「耳の後ろ」「様子」「年齢と耳だれ」の3つ
先に結論だけ書きます。夜中に子どもが耳を痛がったとき、見るべきものは耳の穴の中ではありません。次の3つです。
- ①耳の後ろ——赤い、腫れている、押すと痛がる、耳が前に押し出されて浮いて見える
- ②全身の様子——首が硬い、意識がおかしい、けいれんした、呼びかけへの反応が普段と明らかに違う
- ③年齢と耳だれ——2歳未満か、耳から液体(耳だれ)が出ているか
①と②のどちらかがあれば、その夜のうちに受診してください。③は「今すぐ」ではありませんが、翌朝いちばんで耳鼻咽喉科に行く理由になります。そして3つとも当てはまらないなら、痛み止めを飲ませて寝かせ、朝を待つのが妥当な選択です。
なぜそう言えるのかを、根拠と一緒に説明します。
夜間に受診しても、抗生物質でその夜の痛みは止まりません
まず、多くの保護者が期待していることを先に否定しておきます。抗菌薬(抗生物質)は、今夜の耳の痛みを止めてくれません。
小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版のCQ3-2は、「耳痛に対して、抗菌薬の効果は不明である。鎮痛を主目的とする抗菌薬使用を推奨しない」と明記しています。推奨の強さは「推奨」、エビデンスの質はBです。
その根拠として引用されているVenekampらの研究は、12編のランダム化比較試験をまとめたレビューで、抗菌薬の投与は24時間以内の痛みを軽減せず、2日目以降でも痛みのある患者が5〜6%程度減るにとどまると報告しています。一方で、抗菌薬には下痢を中心とした消化器症状の副作用があり、耐性菌を生む原因にもなります。ガイドラインは益と害を比べたうえで、診断が確定していない耳痛の場合はとくに、不要な抗菌薬投与は無効であるばかりでなく副作用や薬剤耐性株の選択を招く可能性があり、害は益より大きいという評価を下しています。
では夜の痛みに何をするのかというと、ガイドラインは、日本の現状を考慮すると小児の鎮痛薬としてアセトアミノフェン(acetaminophen)が選択肢となる、としています。家にある解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン)を、体重に合った量で使ってよい、ということです。夜間救急まで往復1時間かけるより、家で薬を飲ませて眠らせるほうが、その子にとって有利な場面は多くあります。
そもそも中耳炎かどうかは、家では決められません
「耳を痛がる=中耳炎」と思われがちですが、診断は鼓膜を見なければつきません。しかもこれは、医師が見ても簡単ではない部類の判断です。
厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き 第三版」は、はっきりこう書いています。
鼓膜発赤のみで膨隆がない場合は、原則として急性中耳炎と診断しない。
中耳炎の最も重要な所見は、鼓膜の膨隆である。鼓膜発赤は、発熱や啼泣のみでも認めることがある。
泣いているだけでも鼓膜は赤くなる——これが、家庭での判断が成り立たない理由です。赤いかどうかではなく、鼓膜が中から押されて膨らんでいるか、耳だれが出ているかで決まります。
ガイドラインの重症度スコアも、同じ思想で作られています。耳の痛み・体温・機嫌といった家庭でわかる症状よりも、鼓膜の発赤・膨隆・耳だれといった医師にしか見えない所見のほうに、はるかに大きな配点が置かれています。家で「これは軽い」「これは重い」と決められないように設計されている、と言い換えてもいいと思います。
もうひとつ、厚生労働省の手引きは発熱のない中耳炎が40%あると記載しています。「熱がないから違う」も成り立ちません。
「耳を触る・引っ張る」は手がかりですが、それだけでは決まりません
まだ話せない子の場合、米国のガイドラインは耳痛のサインとして「耳を触る、引っ張る、擦る」を挙げています。ただしこれは、鼓膜の軽度の膨隆や強い発赤とセットで診断に使うものです。眠いとき、歯が生えるとき、単なるくせでも子どもは耳を触ります。
厚生労働省の手引きが挙げる耳痛の鑑別は、中耳炎のほかに鼓膜炎、外耳道炎、外耳道異物、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、耳介前・耳介後部リンパ節炎、う歯・歯肉炎、髄膜炎、化膿性唾液腺炎、帯状疱疹、乳様突起炎、外傷、蜂窩織炎の13疾患です。のどの病気が耳に響くこともあり、大人では扁桃周囲膿瘍で耳の痛みを訴えることも珍しくありません。
確認①:耳の後ろが赤い・腫れている・耳が前に浮いている
ここからが、夜のうちに動くべきサインです。
厚生労働省の手引きは、耳痛・中耳炎の診療中に注意すべき所見(レッドフラッグ)として、「耳介後部の発赤・腫脹と圧痛、耳介聳立」(じかいしょうりつ)=急性乳様突起炎を挙げています。
耳の後ろには乳様突起という骨があり、中耳の炎症がここに及ぶと、耳の裏が赤く腫れて押すと痛がり、腫れに押されて耳そのものが前に浮き上がって見えるようになります。左右を比べると分かりやすいので、明るいところで後ろから両耳を見比べてください。
小児急性中耳炎診療ガイドラインは、急性乳様突起炎や頭蓋内合併症を伴う中耳炎をガイドラインの対象から外しています。外来で経過を見る病気ではなく、入院して点滴や手術を検討する領域だからです。これは朝まで待つ話ではありません。
確認②:首が硬い、意識がおかしい、けいれん、「なんとなく元気がない」
同じレッドフラッグの表に、もうひとつの行が並んでいます。「項部硬直、意識障害、けいれん、”not doing well”」=髄膜炎です。
“not doing well” は直訳すれば「調子がよくない」ですが、小児救急では重い意味を持つ言葉です。熱の高さでも痛がり方でもなく、いつもの反応と違う、目が合わない、抱いてもぐったりしている——その違和感を、家族は医師より先に気づきます。うまく説明できなくても構わないので、そのまま伝えてください。
けいれんを起こした場合も同じです。初めてのけいれん、5分以上続く、左右差がある、けいれん後に意識が戻らないといったときは、迷わず救急車を呼んでください(子どものけいれんと受診の目安はこちらでも解説しています)。
また、水分がまったく取れずぐったりしているときは、中耳炎かどうかにかかわらず脱水の評価が必要です。少量ずつ水分を与える方法を試しても飲めないなら、受診の理由になります。生後3か月未満の発熱も、それだけで夜間受診の対象です。
確認③:2歳未満か、耳だれが出ているか
3つめは、緊急度ではなく抗菌薬が本当に必要になる群かどうかの話です。
ガイドラインの重症度スコアは、24か月未満であることそのものに点数を加算します。症状や所見とは別に、年齢だけで重症側に寄る設計です。そして改訂のポイントをまとめた解説では、「2歳未満で鼓膜膨隆あるいは耳漏を伴う場合、抗菌薬等のベネフィットが最大となる」と述べられています。
裏づけとして、Roversらのメタアナリシスでは、2歳未満の両側の急性中耳炎は、2歳以上の片側だけの場合に比べて経過が長引く割合が2倍以上になると報告されています。
耳だれも同じです。厚生労働省の手引きは「中耳由来の耳漏を認める急性中耳炎には、抗菌薬の投与が推奨される」としています。鼓膜に穴が開いて膿が出ている状態で、細菌感染がはっきりしているサインだからです。
ただし、2歳未満だから、耳だれが出ているからといって、それだけで夜中に叩き起こして連れ出す必要はありません。①②がなく眠れているなら、翌朝いちばんで耳鼻咽喉科に行く、という判断で十分です。耳だれはガーゼで外に出た分を拭き取るだけにして、綿棒を入れないでください。
3つとも当てはまらないときの、その夜の過ごし方
やること
- アセトアミノフェンを、体重に合った量で使う。処方されたものか、年齢・体重表示のある市販の小児用解熱鎮痛薬を、表示どおりに
- 上体を少し高くして寝かせる。横になると耳の圧が上がって痛みが強くなることがあります
- 痛がる側の耳の外側を、タオルで包んだ保冷剤で冷やす。嫌がるならやめて構いません
- 鼻が詰まっていれば、吸ってあげる。中耳炎は鼻から耳管を通って炎症が広がるので、鼻の処置は理にかなっています
やらないこと
- 綿棒や耳かきを入れない。鼓膜や外耳道を傷つけるうえ、翌日の診察で鼓膜が見えなくなります
- 耳に薬や油を垂らさない。鼓膜に穴が開いている場合、中に入ります
- 前に処方されて余った抗生物質を飲ませない。量も種類も今回に合っているとは限らず、耐性菌を作る典型的なパターンです
- 「耳の中が赤いか」を自分で確かめようとしない。スマホのライトで見える範囲に鼓膜はありません
翌朝、何科に行くか
第一選択は耳鼻咽喉科です。鼓膜を正確に見るための器具と経験が揃っており、必要なら鼓膜切開もその場でできます。厚生労働省の手引きも、急性中耳炎について「耳鼻咽喉科医との連携が重要な疾患である」と明記しています。
小児科でも鼓膜は診ますし、かぜ症状全体を診てもらえる利点があります。ただし手引きは「耳垢があり除去できず鼓膜の評価が困難な場合は、耳鼻咽喉科医への紹介等を検討する」としています。耳垢が多い子は、最初から耳鼻咽喉科のほうが二度手間になりません。
なお、年末年始やお盆など長期休暇に重なると、当日の受診先探しから始めることになります。休みに入る前に、かかりつけと夜間・休日の受診先を確認しておくと、こういう夜の選択肢が増えます。
「抗生物質は出しません」と言われても、それが標準治療です
受診した結果、抗菌薬が出ずに「痛み止めだけで3日様子を見ましょう」と言われることがあります。手抜きではなく、ガイドラインどおりの対応です。
小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版のCQ3-4は、「軽症例に限って3日間は抗菌薬の投与を行わず、自然経過を観察することを推奨する」(推奨の強さ:推奨/エビデンスの質:B)としています。改訂ポイントの解説でも、軽症例=2歳以上で鼓膜の膨隆も耳だれもない場合には抗菌薬を投与しないと整理されています。
厚生労働省の手引きも、「軽症で重症化のリスクが低いものは抗菌薬を投与せず2〜3日の経過観察を検討する」と同じ方向を示しています。
ただし、ここには条件がついています。ガイドラインは「非投与は3日後に臨床所見の評価が可能であることが前提である」と書いています。つまり、3日後にもう一度鼓膜を見せることまでが1セットです。痛みが引いたからと再診をやめてしまうと、この方針は成立しません。全身症状が軽くなっても鼓膜の所見は改善していないことが多い、というのがガイドラインの立場です。
そして、抗菌薬を使っても使わなくても、2〜3日で局所・全身の所見がともに改善しないときは、診断そのものを見直す場面です。厚生労働省の手引きは、このタイミングで他の感染巣の検索や、鼓膜切開によるドレナージ、耐性菌を意識した抗菌薬の変更を検討するとしています。
なぜ子どもばかり中耳炎になるのか
これは子育ての仕方の問題ではなく、ほぼ解剖の問題です。
厚生労働省の手引きによれば、成人の耳管は約45度と傾斜が高く細長いのに対し、小児の耳管は約10度と傾斜が低く、太く短いため、鼻やのどの炎症が中耳に届きやすくなっています。加えて、生後6か月から2歳までは肺炎球菌やインフルエンザ菌に対する抗体が低く、感染しやすい時期にあたります。自分で鼻をかめないことも一因とされています。
頻度も、想像よりずっと高いものです。同じ手引きは、急性中耳炎は1歳までに75%が罹患し、7歳までに40%が4回以上罹患すると記載しています。周囲の喫煙や非母乳栄養が発症リスクを上げるとも書かれています。
かぜに続いて起きることが多いので、発熱の経過そのものを把握しておくと、受診時の説明が早く済みます。
繰り返すときに、できること
ガイドラインは反復性中耳炎を「過去6カ月以内に3回以上、12カ月以内に4回以上の急性中耳炎に罹患」する場合と定義しています。この回数に達しているなら、その都度の治療ではなく、耳鼻咽喉科で方針を立て直す段階です。
家庭でできることとしては、次の3つが現実的です。
- 家の中の受動喫煙をなくす。手引きがリスク因子として明記しています
- 鼻の処置を習慣にする。鼻水をためないことが、耳へ炎症を送らない一番の手段です
- 定期接種のワクチンを予定どおり受ける。肺炎球菌結合型ワクチンは、肺炎球菌による中耳炎の相対リスクを大きく下げます
ワクチンについては、正直に書いておきます。ガイドラインが引用するCochrane Reviewでは、全体の急性中耳炎に対する相対リスクの低減効果は6%程度とされており、中耳炎そのものを劇的に減らす手段ではありません。それでも、原因菌のうち重症化しやすい肺炎球菌を減らす意味は残ります。インフルエンザワクチンの接種時期と同じく、かぜをひく回数を減らす方向の対策と合わせて考えてください。
もうひとつ知っておくとよいのは、耐性菌の背景です。ガイドラインは、集団保育を受けている子は薬剤耐性菌が原因菌である可能性が高く、本人が通っていなくても家庭内に集団保育を受けているきょうだいがいる場合も同様だと述べています。保育園に通っていることを受診時に伝えるだけで、薬の選び方が変わることがあります。
判断に迷ったら、#8000があります
3つのサインを確認しても決められないときは、子ども医療電話相談事業(♯8000)を使ってください。全国統一の短縮番号にかけると、お住まいの都道府県の窓口に転送され、小児科医師・看護師から対処の仕方や受診先の助言が受けられます。厚生労働省の事業報告書は、この事業を「平成16年に開始し、平成22年から全国47都道府県で実施されている」と説明しています。
夜中に判断を一人で背負う必要はありません。「耳を痛がっているが、耳の後ろは腫れていない、機嫌は悪いが反応はいつもどおり」と伝えれば、話は早く進みます。
まとめ
夜中に子どもが耳を痛がったら、耳の後ろの腫れ、全身の様子、年齢と耳だれの3つを確認してください。耳の後ろが腫れて耳が浮いている、首が硬い・意識がおかしい・けいれんした場合は、その夜のうちに受診します。どれもなければ、アセトアミノフェンで痛みを抑えて眠らせ、翌朝に耳鼻咽喉科へ。抗菌薬は24時間以内の痛みを軽減せず、軽症例では3日間の経過観察が推奨されています。夜間受診の目的は「薬をもらうこと」ではなく、待てない病気を外すことです。
よくある質問
夜中に子どもが耳を痛がります。今すぐ夜間救急に行くべきですか?
耳の後ろが赤く腫れている・押すと痛がる・耳が前に押し出されている、首が硬い・意識がおかしい・けいれんした、ぐったりして水分が取れない、生後3か月未満の発熱——このいずれかがあれば、その夜のうちに受診してください。どれもなく、痛み止めで眠れるようであれば、翌朝の耳鼻咽喉科で構いません。小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版でも、急性乳様突起炎や頭蓋内合併症を伴う中耳炎はガイドラインの対象外とされており、外来で様子を見る病気とは切り分けられています。
夜間救急に行けば抗生物質をもらえて、痛みは早く治まりますか?
抗菌薬は、その夜の痛みには効きません。小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版のCQ3-2は「耳痛に対して、抗菌薬の効果は不明である。鎮痛を主目的とする抗菌薬使用を推奨しない」としています。根拠として引用されているVenekampらの12編のランダム化比較試験のレビューでは、抗菌薬投与は24時間以内の痛みを軽減せず、2日目以降でも痛みのある患者が5〜6%程度減るにとどまると報告されています。ガイドラインは、日本の現状では小児の鎮痛薬としてアセトアミノフェンが選択肢になるとしています。
耳を痛がっていれば中耳炎で間違いないですか?
家庭では決められません。厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き 第三版」は「鼓膜発赤のみで膨隆がない場合は、原則として急性中耳炎と診断しない」「鼓膜発赤は、発熱や啼泣のみでも認めることがある」と明記しています。つまり泣いているだけでも鼓膜は赤くなり、診断には鼓膜が膨らんでいるかどうかを耳鏡で見る必要があります。同じ手引きは耳痛の鑑別として外耳道炎、外耳道異物、流行性耳下腺炎、耳介前・耳介後部リンパ節炎、う歯・歯肉炎、髄膜炎、乳様突起炎など13疾患を挙げています。
受診したのに「抗生物質は出しません」と言われました。大丈夫でしょうか?
それが現在の標準治療です。小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版のCQ3-4は「軽症例に限って3日間は抗菌薬の投与を行わず、自然経過を観察することを推奨する」としています。2歳以上で鼓膜の膨隆も耳だれもない軽症例には抗菌薬を投与しない、という考え方です。ただしこれには「3日後に臨床所見の評価が可能であることが前提」という条件がついています。よくなったように見えても、指示された再診には必ず行ってください。
熱がなければ中耳炎ではないと考えていいですか?
いいえ。厚生労働省の手引きは、発熱のない中耳炎が40%あると記載しています。乳幼児は耳の痛みを正確に言葉にできないため、発熱と不機嫌だけが訴えになることもあります。逆に、熱が高いから重症とも限りません。診断と重症度の判定は鼓膜の所見が中心で、症状だけでは決まらない設計になっています。
中耳炎を何度も繰り返します。どこからが「多い」ですか?
小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版は、反復性中耳炎を「過去6カ月以内に3回以上、12カ月以内に4回以上の急性中耳炎に罹患」する場合と定義しています。この回数を超えているなら、その場しのぎの治療ではなく耳鼻咽喉科で方針を立て直す段階です。ガイドラインは、集団保育を受けている子は薬剤耐性菌が原因菌である可能性が高く、本人が通っていなくても家庭内に保育園に通うきょうだいがいる場合も同様だと述べています。
プールやお風呂は入っていいですか。耳に水が入ると悪化しませんか?
急性中耳炎は鼻やのどから耳管を通って中耳に炎症が及ぶ病気で、外から水が入って起こるものではありません。鼓膜に穴が開いていない状態であれば、入浴で耳に水が触れても中耳には届きません。ただし耳だれが出ているときは鼓膜に穴が開いている状態なので、水が中に入らないようにし、プールは主治医の指示に従ってください。熱があるとき、ぐったりしているときに無理に入浴させる必要もありません。
耳が痛いと言った後、急に痛がらなくなりました。治ったのでしょうか?
痛みが消えた=治った、とは限りません。鼓膜に穴が開いて膿が外に出ると、中耳の圧が下がって痛みが急に軽くなります。耳だれやじゅくじゅくした匂いがないか確認してください。また小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版は、全身症状が軽快していても鼓膜所見は改善していないことが多いとしています。痛みが引いても、予定された再診には行ってください。
参照ソース(一次情報)
- 日本耳科学会・日本小児耳鼻咽喉科学会・日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会「小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版」金原出版,2024https://www.otology.gr.jp/common/pdf/guideline_otitis2024.pdf
- 林達哉「小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版 改訂のポイント」日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会誌 4(4):197〜200,2024https://www.jstage.jst.go.jp/article/jiaio/4/4/4_197/_pdf/-char/ja
- 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部感染症対策課「抗微生物薬適正使用の手引き 第三版」2023https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001168459.pdf
- 厚生労働省「子ども医療電話相談事業(♯8000)について」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/newpage_55223.html
- 厚生労働省「子どもの症状は♯8000」https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/8000.html
- 公益社団法人日本小児科医会「令和5年度 #8000情報収集分析事業報告書」厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001587799.pdf
この記事は一般的な医学情報の提供を目的としています。個々の症状の診断・治療については、必ず医療機関を受診してください。薬の量や使い方は年齢・体重・持病によって異なります。
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